【愛媛一人旅】坊っちゃん文学賞トークイベント&講演会

「さて――」親譲りの無鉄砲で難事件に名探偵は解決に乗り出した

こんにちは、たわら(@Whale_circus)です。

愛媛一人旅3日目のイベントは坊っちゃん文学賞トークイベント&講演会です。

松山市は夏目漱石と正岡子規のゆかりの地です。「文学にやさしい」と高橋源一郎はトークで語るほどの。

坊っちゃん文学賞は隔年で開催され、今回で15回を数えるそうです。つまり、開催されてから30年たったということです。今回は30年を振り返ることが大テーマでした。

その間選考委員の5名は一度も変わることはなかったそうです。椎名誠、中沢新一、高橋源一郎と亡くなった早坂暁ともう一方。(敬称略)

まずトークイベントとして高橋源一郎と中沢新一が登壇した。

テーマは「いまどきの青春小説」だ。ちなみにお二人は当日になってはじめてテーマを知ったそうだ。ワオ!

これまでの受講作品への思い出、ぼっちゃん文学賞の位置付け、近代日本文学の構造などなどお二人の記憶の振り返りに膨大な知識が紐づく形であれよあれよとトークは続いた。

近代日本文学はある種の構造を持っているというのが印象的だった。簡単に言えばこうなる。

地方出身の男の主人公が--多くは学歴があるーー都会で生活するなかで、社会環境や人間関係の中で自我が揺れ、あるいは傷つきながらもなんとか生活していく。そんな構造である。この構造はもう描かれつくされていて新たな図式が模索されるころだという意見も出た。

なるほどそうなのか、ふむふむ、などと勉強になった。そして近代日本文学の礎となった夏目漱石の初期の小説がその流れとは反対の構図をしていることを高橋源一郎は指摘していた。

つまり中央の主人公が地方に移動し、そこで頭に角をぶつけながら生活する、という構図である。だから「坊っちゃん」という小説は奥が深いのだ、と。

文学の中の地方と中央との関係性という枠組みで読書をするのも面白いだろうと思った。

トークイベントの後に審査委員長として椎名誠がひとりで「ぼっちゃん文学賞の30年を振り返って」というテーマで語った、となるはずだった。

ところがどっこい、最近書いたアリンコ、世界のラーメン事情、異文化交流、10年毎の趣味などなどテーマとは異なる話で終始会場を包んでしまった。

「30年前のことなんてどうでもいい」と最後にはっきりと言ってしまっていた

講演テーマ、という文脈で考えると、言わないほうがいいんじゃないの、と心配してしまうが、悩み多き青年?としてはこころに届く言葉だった。

「お前がいまくよくよ悩んでくることなんて、30年後にゃどうでもいんだよ」と。

期待していたほど、文学や小説の成り立ちの話にはならなかったけれど、この一言に出会えたのは大変うれしい。

行動すれば何かしらの報酬は得られるということですね。行動しましょう。

読んでくださったかた、ありがとうございます。

たわら