僕の素敵な内観レポート①

「この時間、誰に対して考えていましたーか?」と正座した所長は深々と下げた頭をあげ、僕を見つめてたんたんと問う。

2017年8月の夏休みを利用して、白金台内観研修所にて集中内観を行ってきた。白金台駅の地上出口から徒歩5分程度、ひっそりとした住宅地のなかで研修所に出くわす。


感謝で強くなる


メンタルを強くするにはどうすりゃいいんだろう、と気になるときがあります。どんなときでも冷静に状況を把握し、現実的妥当性があり、選択の根拠も申し分のない行動をすばやく取れる、そんな男にはどうやったらなれるんだろう、と。

ごにょごにょと考えてると、どこからか情報が飛んでくるものだ。ブックオフでだらだらと背表紙を見ていると、「本番に強くなる メンタルコーチが教えるプレッシャー克服法」(2009 白石)というタイトルが目につく。帯には元サッカー日本代表監督の岡田武史の言葉で「大切な試合の前には本書の内容を思い出します」とある。「「ありがとう」の心でタフになる」との項目が踊る。なんじゃそら。本書を含めていくつかメンタル本を購入し、その日は帰路についた。

で、メンタルが強くなることもなく本を読み進め、ついにあの章にたどり着く。そこには「集中内観」が紹介されていた。部屋の四隅を屏風(!)で囲い、1週間、一日十三時間、静かに座り、過去を思い出す修行すると、“自分が生かされている”ことに気づき、涙がとめどなくあふれ、感謝の心で強くなれる――とある。宗教か?。仏教の「身調べ」という修行から、宗教色を排したものだそう。ほんまかいな。ネットで調べてみると、なんと7万円もするそうだ。

四隅を屏風(!)で囲んでいる

なんてクレイジーなんだ。睡眠、食事、トイレ以外のすべての時間が修行になるのだ。僕の性向がここで顔を出す。これやってみたら俺はどうなっちまうんだろうか。まあ話のネタにもなるし、いっちょやってみっか。と、軽いノリで僕は修行に臨む決意をして、周りの人びとに言いふらした。変な宗教にははまらないでね、と母は本気で心配していた。


していただいたこと、して返したこと、迷惑をかけたこと


内観とは、読んで字のごとく、内側を観ることだ。ただそれだけ、と言っても差し支えない。現在の内側ではなく、自分の過去を見つめる。具体的には、ある人物について、ある期間の3つのポイントについて深く思い出す。

①していただいたこと

②して返したこと

③迷惑をかけたこと

例えば、小学校高学年の間の母親、大学生の間の父親、入社から半年の間の上司について上記の3つの点について考える。

まずは、母親について小学校低学年からはじめることになる。何も思い出せない。していただいたこと、、、ご飯つくってくれた。して返したこと、、、特にない。迷惑をかけたこと、、、大風邪をひいたことかな。てな具合。涙なんて一粒も流れない。

5日目、6日目ぐらいにならないと本格的な内観にはならないよ、と所長は初日に教えてくれる。ほんとうかなー。まーやってみるか。お金払ってるし。そのとき僕は、5日目の夜に、父に対して大号泣することなど露ほども知らない。

次回に続く。

読んでくださったかた、ありがとうございます。

僕の素敵な内観レポート②~生活環境と内観の目的~







コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA