【アウトプット優先の読書術】鎌田浩毅の「理科系の読書術」から学んだこと

「さて――」名探偵は、夜更け過ぎのバーカウンターで、担当刑事に事件を解くヒントをほのめかした。

 

ブログを書き続けると、いかに自分のなかで情報が整理されていないのかがわかります。説明を試みると、蓄えたはずの知識とそれに対する意見が、金魚すくいのデメキンのように逃げてしまいます。

そこで、今回は鎌田浩毅氏の「理科系の読書術 インプットからアウトプットまでの28のヒント」のなかから、今後のブログ記事作成に役立つと思った点をまとめました。

著者は、地学の研究者として、国立の研究所に19年間勤務した後、京都大学で20年間教育と研究に従事していました。約40年間にわたって必要な情報を抽出し、本質を見抜き、推論を組み立て、結論を導き出す作業が仕事の中心でした。そこで構築した情報収集方法を読書が苦手な理系学生を主なターゲットとして、わかりやすく紹介している本です。

【アウトプットを優先する】 集めて整理→アイデア発想→アウトプットして将来へ準備

「ただの情報=インフォメーション」を集めるだけでは知的生産はできません。「意味のあるメッセージ=インテリジェンス」まで情報を整理し組み上げる、そこまでしないと読書は活きない、と著書は指摘しています。そのためにはまずアウトプットを意識することが不可欠です。アウトプットに必要な情報が分かれば、その情報を引き出す読書をすればいいからです。

そのために「目的優先法」が登場します。要するに、読書する前に、自分がどんな知識を得たいのか、どんな課題を解決したいのか、を明確にすることが重要だということです。

そうしないと何が起きてしまうか? 情報に濃淡がつけられなくなります。全てが必要な情報に見えて、すみずみまで読まなければ、と思ってしまいます。限りある時間を、知的生産につながらない読書に割いてはいけないのです。脱線しそうになったらメモやブックマークをしておいて、別の機会に読むことを推奨しています。

本を手に取るとき、ぼんやりとしか目的を持っていませんでした。小説の場合はただ楽しむのが目的なので、ここまで意識を働かせなくてもよいとは思いますが、新書、学術書やビジネス書を読む際には目的を持ちましょう。目的がなければ、読書によって達成されたか評価ができません。

 

【効率的読書方法】目次→帯・サブタイトル→解説・あとがき→本文

まず、目次を読みましょう。著書はそう主張します。この本が読むに値するのか、どこに自分の必要な情報があるのかをまず検討できるからです。それから、帯、サブタイトルをチェックします。製作者側は書店で手にとってもらえるように、本の魅力を短い言葉にまとめる努力をしているからです。

次に、相手の関心に関心を持つことを推奨します。著書の関心に寄り添えば、内容の理解に役立ちます。そこで、まえがき・あとがき・解説を読んで、著書の関心事に着目しましょう。本文に出てくるキーフレーズもこの時点で目星をつけることができます。その独自の意味合いまで押さえることができます。

著者の特徴的な読書法として、「棚上げ法」、「不完全法」があります。わからないことがあったら、とりあえずすっとばして、あとであらためて立ち戻ろう、という考え方です。頭から完璧に理解しようとすると、何も得ることができないのです。

この思考法を理系的考え方の特徴とまで、著書は断言しています。例えば、数学では、わからない変数はとりあえずXやらYに置いて計算します。全体像が分かれば、いつの間に解決しているし、別の解決策も見つかることもあることが多いそうです。時間と労力を節約し、読書のリズムを優先するのです。

 

【自分だけのライブラリー】読書で自分を構築するという思考法

読書術の本ですが、著者は読書を通した人生設計にまで言及しています。その点が僕には魅力的に感じました。

読書をすれば、社会に対するアンテナを増やすことになります。絵画に関する知識が(多少でも)あれば、美術展に行く機会につながるかもしれないし、小説の登場人物が好きな映画を見ようと思うかもしれません。読書の知識はあなたをどこか見知らぬところへ連れて行ってくれます。

また、これからの社会を生き抜く上で必要なのは頭の中をどう整備するか、だと著書は若者にアドバイスします。そのために「自分だけのライブラリー」を持つ必要がある、と。(詳細は省きますが、本には自分だけの目次の作成方法、他の本との関連を持つように工夫する方法を本文で紹介しています。)様々な知識が、自分だけの仕方で結びつくとき、独自資源として武器となります。

この「自分だけのライブラリー」を構築するにあたって、このブログを活用しようと思います。いままでの読書体験のなかで、どこに心が動いたのかを、記事にし、蓄積していこうと思います。

下記の記事は読書による知識が予期せぬ結びつきをして、あらたな知見につながった例です。

僕の素敵な内観レポート⑤~連鎖と素粒子と光~

読んでくださったかた、ありがとうございます。

たわら